陽子の潔癖な憤りと須玖のティラミス

こんにちは!太眉です!

今日も氷点の話です。

42 陽子は自分の本当の出自について悩みます。陽子は殺人犯の娘としてではなく、夫が出征している間の不貞によって産まれた、捨てられた子供でした。自分が望まれない子供であったことに苦しむ陽子は、堕胎の新聞記事に目を止めます。

その記事には、戦後多くの堕胎が行われていることが書かれ、安易に堕胎する女性が紹介されていました。それに陽子は、憤りを感じます。

社会問題を自分事として捉え、問題の当事者に憤るという図式は、若い人がよくやることだと思います。太眉は「社会問題に自分の罪悪感を刺激され、激しく反応する」という共通点から、須玖を思い出しました。

西加奈子さん『サラバ!』に登場する須玖は、東日本大震災のニュース映像をみて、「なぜ自分は、こんなに困っている人がいるのに、安穏と暮らしているのだろう」と罪の意識を持ちます。自己嫌悪と無力感に苛まれた須玖は、死ぬことを決意し、富士山のふもとを目指します。飲まず食わずで歩き続け、ふもとに着き、最後の食事をとろうとコンビニに入ります。少ない残金で買えたのは、ティラミスでした。

そこで食べたティラミスが美味しすぎて、須玖は死ぬことをやめ、東京で「ティラミーーース!!!!」と叫ぶ芸風のお笑い芸人になりました。

純粋ということは、過激ということです。空気中の燃焼よりも純粋な酸素中の燃焼の方が激しいです。

岡田斗司夫は、色んな人を関わったり本を読むと、自分の脳内会議に参加する人が増える、という表現をされていました。若い人は、脳内会議に参加する人の数やと多様性に乏しいので、ある参加者の意見がそのまま通ってしまう。つまり、純粋だから刺激に対して、激しく反応するのです。

話は変わって、太眉はスマホで太眉日記を書けるようになりました。明日からは通勤中に電車の中で、書くことが増えると思います。でも本読む時間が減るのはいやだなー

おやすみ!

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