こんにちは!太眉です!
今、『続 氷点 上』を読み終えてしまいました。自宅の最寄り駅までまだあるので、今日は電車内からスマホてわ投稿をしようと思います!
太眉は高木が好きです。状況、話題を問わずカラッとしたユーモアを交えて、はっきりものを言う。粋な人だな〜と思います。
それでいうと辰子もそうです。辰子の伝え方、こんな風に言われたら、言うこと聞いちゃいますよ。
291は辰子の伝え方名人の好例です。
由香子は過去の男との思い出に生きていました。思い出とは、啓造への恋慕と強い憧れ、自分を好きに弄んだ村田への憎悪です。辰子はそんな由香子を苦々しく思っていました。過去と決別して、これからの人生に目を向けて欲しいと
それを伝えるのに辰子はこう言います。
「由香ちゃんは、過去にべったりね。そんな甘ったれた生き方は、わたしはきらいよ」
まず、由香子の今の状況を否定する理由が、きらいだからという点に注目です。「君のためにならない」とか「そんなことして何になる」とかではないんです。目の前にある選択肢のメリット、デメリットを洗い出し、欲しいメリットは何か、取ってはいけないデメリットは何かみたいな理性的な説得の仕方ではないんです。
あくまで、自分とあなたの個人的、主観的な関係の中での話、理由なんです。
そして、その「きらい」の対象は、「甘ったれた生き方」です。由香子ではないんです。
つまり、辰子は由香子という人物を攻撃せず、理屈で説得することなく、根拠を自分の中だけに持つ主張によって、由香子を変えようとしているのです。
こういう伝え方、こんど友人にやってみます。
「ガムを道端に吐き捨てるような生き方、俺は嫌いだよ」
どんな反応されるんでしょうか笑
おやすみ